-「緑の中を行くランナーのいる街」第1回シンポジウム-

パネルディスカッションパネルディスカッションのエピローグです。

司会
 淡々とお話頂きましたがすごく大きな問題が含まれていたと思います。こうしてお話を伺っておりますと、今日の評題であります「緑の中を行くランナーのいる街」これが村でもなく街と限定されたことが、このあたりにあると思われます。小野寺先生のお話を伺ったところで、トライアスロンと自然との兼合いについて私たちは、どのように考えれば良いのかと、もう一度考えてみたいと思います。野鳥の会の丸山さん、日本で見ることのできる鳥の種類はどのくらいですか。

丸山
 はい、日本で確認できるのは560種ぐらいです。その中で岡山県内では、260種ぐらいです。特に最近は町の中でかなり鳥が見ることができるようになりました。山陽新聞でも問題になっておりますが、町の街路樹に大量に寝ぐらとして困るという、すずめが大量にいて、夕方になるとうるさくて困るというようなこれは、町の中に緑が増えてきたからと思われます。ムク鳥やすずめばかりではございません。これらは、人間に害をもたらすように問題化されていますが、キシバト、ササゴイという鳥達も市内に入り込んでいます。これは市が30年来かけて、緑を増やしてきた中で鳥達も安心して住めるようになってきたのだと思われます。倉敷は岡山市内ほど緑は少ないのですが、公園などでは、緑化も進んでおりますし、鳥達も町の中に入り込んでいると思います。

司会
 では、トライアスロン中には、鳥、自然を楽しみながらということはあるのでしょうか。村松さんからどうぞ。

村松
 競技スポーツとしてやっている場合には、タイムが気になり、鳥に目をやる余裕はないと思います。個人的には、100Kmなどの長距離マラソンに出ておりますので、逆にゆっくりのスピードにものですから、鳥、木や草があるということが心のささえ、走るエネルギーをくれると思います。

司会
 中尾さんは、今までに何回も多く出てますと、だんだん余裕が出てきたりということはありますか。

中尾
 僕は、朝が早いですから丸山先生の言われたことでとても利口になりましたが、毎朝走っておりますと、鳥の声を聞きながら走るというのは、とても気持ちのいいことです。レース中は全くそう思うことはありません。ゴールに向かうのみです。しかし普段は、自然の中で走って毎日が楽しいです。鳥のさえずる、この鳥の名前を覚えておきたいと思います。黒沢の山の中を走っていると、後から前から鳥が鳴いて来るのはとても気持ちいいものです。今朝も秋だなと思える鳥の鳴き声を耳にするととても気持ちいいものです。健康的な毎日が楽しいです。

パネラー

司会
 ありがとうございました。毎日走っていらっしゃる中尾さんはマキを炊くストーブを使っていらっしゃるそうですが。

中尾
 そうです。岡山県でこれだけ裕福な者はおりません、もちろん金ではない。アンデルセンとコンソリーテテッドのアメリカのストーブです。夜にマキをくめておくとまことに暖かいです。どうぞ一度おいでください。マキを見に来てください。煙突もモクモクと煙が出ていると黒沢から走って帰っていると、2本の煙をみるとたまらなく幸せです。

司会
 えー、中尾家のかまどは賑わっているようですが、では小野寺先生、高齢化と自然破壊の問題とか色々出てきますが、高齢化してくると運動のありかたも変わってきますか。

小野寺
 基本的には若い頃からやっているスポーツを継続してやって頂くことに付いては何の支障もありません。また、今まで何もしないで、退職して何かやりましょうかという方は、少しずつ始めるという事ですね。まず軽い運動から始めてほしいです。少しずつ歩く速さを変えるのではなく、歩く距離を延ばして行ってほしいです。なるべく長い時間にするということがコツです。時速4Kmで歩く、急ぎ足だと時速6Kmになり、このスピードが1分間当り1カロリーの消費量となります。100mを1分で歩くと1カロリー、それに体重を掛けて消費カロリーとなります。おおむね200カロリーぐらい消費して頂くとそれで動くという機能に対して充分です。酸素を使う運動が高齢者には必要ということです。つまりバーベルを持ち上げるような無酸素運動は全く必要ありません。

パネラー

司会
 歩く事から始めても野鳥を見ることから始めてもよいという事ですね。
私たちが日頃からやっている運動や住んでいる町やいくつもの問題が示されているものばかりです。このことについては、どの問題についても解っているような気になっていると思います。少なくとも皆さん方がどういうところでなら気持ち良くトライアスロンをすることができるのか、歩くこともできると思ってらっしゃるのか。丸山さんお願いします。


丸山
 まず私たちが、歩いていて気持ちがいい場所だと思います。鳥がたくさんいるところは、緑の豊かな所です。色々な種類の木がある場所が好ましいと思います。鳥を見て、緑の中にいて、気持ち良いと感じます。気持ち良いことは、私たち人間にとってよい事だと思います。芳香性物質もあります。スギ、ヒノキ、ヒバが大量に出します。しかし虫が少ないです。そのため小鳥達がいません。落葉紅葉樹の中には、小鳥達が多いです。食べるための虫も多いからです。それからもう一つは海辺ですとか水辺の鳥達は、また全然環境が違う所にいるわけです。

司会
 ありがとうございました。
「緑の中を行くランナーのいる街」という街となる条件は、村松さんいかがでしょう。

村松
 大切なことは暮らす人々が健康であるということに気を使う、あるいは自然の中で大きく息をして歩いたり、語り合ったりできるのが理想的だと思います。

司会
 ありがとうございます。中尾さんお願いします。

中尾
 はい、今日皆さんが帰られてからが、この緑の街になると思います。関心を持ってください。丸山先生、私の話をよく理解して頂くと街が出来上がると思います。

司会
 小野寺先生には、そのランナーの条件、街の中にランナーがいるようにしていく為にはどうすればよいのかと言うことを教えて下さい。

小野寺
 走る人もその街の一部であるという事が、第一歩です。その環境を整えておくということが、大切です。

司会
 すべての条件が満たされるには、まだまだ難関があります。これについて話をきいてらっしゃった兼信さんが実は一番話をしたかったと思います。
お願いします。

兼信
 このテーマに沿った事を既に計画してくれている町長さんがいらっしゃいます。八幡山という所があるのですが、ここは県南で珍しいくらい、自然林と野鳥、昆虫など多数生息が確認されている場所です。丸山さんに言わしたら野鳥の宝庫と言われるような所です。ここに自転車道やランニングのできる道をつくり、また、柳井原瑚と言う、高梁川の伏流水が流れ込んでいるきれいな湖があります。ここを水泳の出来るよう整備してくださると聞いております。いずれ町長さんのほうからお話があると思います。今から私たちは楽しみにしております。

司会
 ありがとうございます。お聞きになっていた感想も一緒にどうぞお願いします。

兼信
 皆さん如何だったでしょうか。
時間が短くて触りだけになったようですが、健康について、自然について、何か考えるキッカケにして頂けたらと思います。

私は、今の地球環境の問題を人間の体に例えると癌というオゾンホールの破壊となり、熱病という地球温暖化となり、循環器の遮断という、自然サイクルの消滅となり、ハゲと言う、森林伐採となり、便秘という、ゴミの問題が出てきていると言う重病にかかっているにもかかわらず、体をいたわるどころか、益々みんなで、しかも急激に悪化させる事ばかりやっているような気がしてなりません。

しかし、本日は何よりも、中尾さんのお姿、お話を聞いて「よし、明日からガンバロウ!」と思っていただけましたら、私の本意であります。

本日はどうもありがとうございました。

司 会  麻生 アヤ 司会
 ありがとうございました。
夢はお嬢さんと一緒に大会に出場したいと言うのが兼信社長の夢でした。

先日実現しました。小豆島の土庄で御一緒に走って、お嬢さんの伴走を努めることで社長も念願を果たされました。

中尾さんも益々大いに走って頂きたいと思います。

小野寺先生は本日はおもしろい話の部分的な所しか話て頂けなかったですが、楽しい話を分かりやすくして下さり、ありがとうございました。

野鳥の方は、私は知らなかったのですが、これから参加出来るようになるかなあと、楽しみにしています。

丸山さん本日はありがとうございました。

村松さん、これからもまだまだ、長いのに走られると言うことを聞いております。これからも頑張ってください。

ご参加くださいました皆さんありがとうございました。御登檀下さいました皆さんにもう一度拍手をお送りください。

ありがとうございました。

パネルディスカッション 完

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