-溜川浄化リサイクル運動趣意書-

 少しの間目をつぶって、故郷の川で遊んだ日々を思い出す。
深みに足を取られ、嫌と言うほど水を飲んでしまったこと、耳に入った水を取るために、当てた小石の熱さ、子ブナやドジョウを追いかける僕らの周りを すいすい泳ぎ回っていたアメンボウ、そして、向こう岸めがけて思い切り投げた石が描く放物線……。

 それから幾多の時が流れ、川を取り巻く環境は変わりました。
濁った水は嫌な臭いをまき散らし、岸には粗大ゴミが溢れ、葦の茂みも徐々に姿を消しつつあります。このままでは取り返しのつかないことになるぞと思いつつも、自分一人で頑張ってどうなるんだと斜に構えていました。

 そんな時、素晴らしい川と出会いました。
川漁師がいるという清流の美しさは評判通りで、河原のそこかしこでは、沢山の家族連れが水遊びに興じていました。洒落たベンチも、凝った護岸もなかったけれど、ただそこにたたずんでいるだけで、懐かしい自然に触れあっているという満足感で一杯になりました。

 ウォーターフロント、親水空間?
私たちの溜川が、いつの日かそんな心のより所となる雰囲気を持った湖水公園になる前に、私たち一人一人が「何かできないか。」ということを考えています。

 「溜川を綺麗にするために頑張るぞ。」と大いなる意気込みはあります。
でも一人でできることは限られているから、少しばかり貴方の力を貸してください。私たちの子供のために、否、何よりも自身のために。

平成9年9月吉日
溜川環境研究会

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太陽くんの環境ノート
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