-街のシンボルが蘇った-

 私は現在、玉島ライオンズクラブ(岡山県倉敷市玉島中央町2丁目)の一員として、円通寺の池の浄化と取り組んでいます。
 円通寺は、良寛和尚が修行を積んだ寺としても知られ、玉島地区のシンボルの一つでもあります。
 その池が生活廃水や山から流れ込んでくる汚水で、非常に汚れていました。「これでは観光施設としてアピールできない」と、仁保哲明住職が相談されてきたんです。私たちがこれまで進めてきた溜川(倉敷市玉島地区にある池)の浄化運動を見てのことです。確かに円通寺池はヘドロでいっぱいでした。そこで、昨年11月から月1回のペースで、バクテリアと高酸化性物質で焼いたセラミックスを池に入れていきました。
 そうしたところ、透視度は23cmまで上昇、COD(化学的酸素要求量)も10から3(COD5でメダカが住める環境)に改善されました。また、4月にはコイを10匹放流し、観光名所の名に恥じないきれいな池を取り戻すことができました。
 こんな小さな市民運動でも環境に対する意識をしっかり持っていれば、大切な名所を子孫に残すことができることが立証できました。これからも溜川の浄化と合わせてじっくり見守っていきたいと思っています。

円通時の池がさらにきれいになりますように・・
円通時の池がさらにきれいになりますように・・


 仁保哲明住職様からお礼のお手紙をいただきました。

仁保哲明住職様からのお礼のお手紙
玉島ライオンズクラブ奉仕活動に感謝。
良寛さんの詩に、
薪を負うて、西岑(せいしん)を下る、
西岑、路、平らかならず、
時に息う、長松の下、
静かに聞く春禽(しゅんきん)の声、
(裏山の松林から薪を運ぶ様子)
時に大悲閣に上り、頤(あぎと)を支えて雲烟を眺む。
長松何ぞ落々たる、清風万古に伝う。
下に竜王の泉あり、底に徹し清く痕れなし。
(観音堂に憩う良寛さん、山頂の松籟清々(しょうらいすがすが)しく、
 下手に有る竜王泉池の水は、あくまでも清く透き
 通り、僅かの濁りもとどめない。)


此のように、良寛さん修行時代、円通寺の裏山は、
今と大分違う様子がうかがわれる。
松の木越しの眺望の素晴しさ、清水が豊に湧き出る
竜王の池、山内に有る三つの井戸。
今、山頂の松は枯れて無くなり、バベの林と変わり
見晴を遮っており、池の水は濁り、往時を偲ぶべくも ない。
玉島ライオンズ、メンバーの方々は、此れを憂い、
山頂のバベの木を、見晴し良く剪定し、竜王池の水を
浄化し、案内標識も新しく作り直して、遠来のお客様
を玉島へ暖かく迎えようと、円通寺公園の整備作業奉
仕に取り組んで下さいました、心から厚く御礼申し上
げます。

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太陽くんの環境ノート
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