-地球の救世主「ケナフ」-

 「ケナフ」という植物に注目しています。ケナフとはアオイ科の1年草で、半年で3~4mもの高さに成長します。オクラの仲間で葉っぱは食用にもなり、広く東南アジアや中国、アフリカ、カリブ海沿岸、アメリカ南部などで栽培されています。
 私が今、なぜケナフに興味を持っているのか。それはケナフが地球環境に優しい植物だからです。その特性には目を見張るものがあります。
 二酸化炭素(CO2 )の固定率は赤松の3~10倍。そのため、高濃度のCO2 が引き起こす地球温暖化の防止に役立つとされています。
 ケナフから紙を作ることもできます。和紙に似た趣のある紙で、すでに便箋や封筒などの商品も売られています。私も最近では、ケナフ紙の名刺を使っています。森林伐採で大切な資源を枯渇させないためにも、有用な植物といえるでしょう。
 そのほか、建材や飼料、炭を水質浄化に利用するなど、あらゆる用途に使えるケナフは無駄のない植物なのです。
 また、栽培が簡単、成長が早い、栽培範囲が広い、短期間で多くの収穫量(1ha当たり8~25t)が期待できるなどもケナフの大きな特徴です。したがって、世界中の未開発地で積極的に栽培すれば、新たな産業も創出できます。
 環境庁は、平成3年に「森林保全のためのケナフ等代替資源利用検討委員会」を設立。民間でも研究が進められており、徐々に日本でもケナフが注目を集めています。
 学校の先生たちは、環境に関する授業で何を題材にしたらよいのか悩んでいるそうです。このケナフを植え、紙や炭を作ってみてはどうでしょうか。

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太陽くんの環境ノート
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