-「緑の中を行くランナーのいる街」第1回シンポジウム-

日本トライアスロン連合中国ブロック 理事 村松 達也日本トライアスロン連合中国ブロック 理事 村松 達也様 のお話です。

司会
 日本トライアスロン協会中国ブロック理事でいらっしゃいます村松達也さんのお話。トライアスロンをなさっている方がどのくらいいらっしゃるのかわかりませんが、トライアスロンの本的なお話からどうぞお願い致します。

村松
 失礼します。
 日本トライアスロン連合中国ブロックの理事をやっております、村松と申します。まず、最初に私の役目としてご存知ない方もおられると思うので、トライアスロンというものの説明をさせて頂きたいと思います。

 今、トライアスロンが新聞やTVで話題になっておりますが、これは西暦2000年のシドニーで行われました、オリンピックから正式種目として採用されることが決まりました。1998年アジア大会から正式種目とされることは、すでに決っております。その採用されますトライアスロンというものは、まず初めに水泳1500mです。陸に上がりまして、自転車は40Km、最後にランニング10Kmです。合計しまして51.5Kmでおおむね速い人になりますと、1時間50分~1時間55分ぐらい、始めたばかりの方でも3時間ぐらいあれば完走できるというタイプの誰でも参加できるトライアスロンというスポーツとして定着し初めています。

 私が、属しております日本トライアスロン連合というのは、一般的な競技化をはかりまして、競技の復旧、スポーツの振興という意味で、日本を統括する組織として出来上がっております。今年JOCの方へは準加盟、日本体育協会の方へも準加盟として進んでおります。今日お話するに当たりまして、私たちが取り組んだトライアスロンといいますのは、これとはまた違うトライアスロンでして、名前はトライアスロンという名前ですが、今を去ること16年前、1979年にハワイのオアフ島で生まれた競技ですが、最初に生まれたトライアスロンというのは、アメリカ軍の海兵隊の酒の席で生まれたと言われています。一人水泳の得意な人が、ワイキキラフウォータースイムという競技がありますが、4Kmの水泳の遠泳競技があります。これとオアフ島を一周約180Kmの自転車レースがあります。もう一つ有名なホノルルマラソンがあります。それぞれの愛好者が三人集まります。果してどの競技が一番厳しいのだろうか、難しいのだろうかという話になり、酒の席なので一度に全部やってしまえば分かるのではないか、と言うことになりこのスポーツが始まったということです。最初行われた距離というのは、水泳3.9Km、自転車180.6Km、マラソンはフルマラソン42.195Km、これからスタートしました。初めは真夏にするので鉄人レースという名もあり、第1回からアイアンマントライアスロンという名を今だに使っております。これは、スポーツとしての51.5Kmのトライアスロンとは、全く別の範中です。ここにおられます、中尾会長、兼信さん、私も含めてスタートは長い旅のようなトライアスロンから入ったタイプです。

 トライアスロンというものに対して、一種の冒険であるとか、自分の力は何処までやれるのだろうか、と言う思いで始めました。いって見れば一種の冒険であり、一日中かかっての大いなる自然と一日中遊ぶという気持ちで始めております。肩をいからせて始めたものではありません。練習している内に、水泳、自転車、マラソンの練習をしてましても、実際に競技でスタートする時になりますと、その日に動く距離というのは、240~230Kmぐらいになります。そうすると自分に残された距離の長さに自分がどれほど頑張って見てもどうしようもないというか、自分の存在自体が非常に小さく感じられます。

 そのようなところから、自然の大きさあるいは、水泳で泳いでますと、海の水温が極端に変わる訳です。ひとかきごとに変わる事もありますし、潮の流れでいくら泳いでも進まない事もあります。そう考えますと、人間の力というものは、微々たるものだなと、強く感じます。自転車に関しても、全く同じでありまして、安価でガソリンを食わない乗り物ですが、ただ一つの難点は上り坂は非常に苦しい、そして向い風には、信じられない程非常に苦しい、普通に歩いていると風など気になる事はないですが、私たち自転車に乗っていますと、風というのは非常に重いものだと痛感致します。最後にマラソンを走っておりますと、普通なら4時間もあればゆっくり走れる距離なのですが、疲れていると4時間以上かかったりします。走っている間に太陽が沈んだりします。大きなハワイの海の向こうに太陽が沈んゆくのを見ながら走っておりますと、途中で給水場で待っている人達が笑顔で食べ物・飲物をくださる訳です。彼らが「あなたは、とても美しいんだよ」と教えてくれます。自分に出来るかどうかわからない非常に真摯な姿に彼らは心をうたれるのだそうです。

 私たちは、逆にボランティアの人たちというのは、私たちがスタートする前からスタンバイして待ってくれてます。なおかつ私たちがゴールしてもかたずけがあります。本当の鉄人というのは走っている人より、それをささえている側ではないかと思います。そういう意味でトライアスロンの魅力ということを、お伝えしたいのですが、

 一つは三種目が一度に行えるという競技は他にありません。水泳が終われば水泳の競技の楽しみ、自転車が終われば自転車の競技の楽しみ、マラソンが終わればマラソンの競技の楽しみ、というのが一日に三つも楽しめる訳です。

 それから二つ目には、大きな大自然の中でたわむれて遊ぶ事が出来ると言うことです。

 三つ目は、ボランティアの人たちと、言葉を越えたコミュニケーションをとることが出来ると言うことです。それからもともとは、人と争う競技ではありません。相手にスピードが勝ったとかいうものではなく、己の技を磨き競い合うことによって、自分の限界をより高めていくところにスポーツの良さが、あるのだと思います。ですから、トライアスロンの喜びというのは、一日中同じ苦しみを分かち合った友としてゴールすることが出来るということに尽きると思います。

 トライアスロンの象徴的シーンとしてゴールする時に手をつないですることがあります。競技という意味でシドニーオリンピックでは、禁止しておりますが、長いタイプのトライアスロンでは、手をつないでゴールする、友に苦しみを分かち合った仲間として、ゴールするということを強く皆感じております。

  ここで日本トライアスロン連盟ということについて説明させて頂きたいのですが、加盟数は全国で1万6000人おります。今年度中に1万8000人いく予定です。岡山県では加盟者が180名ぐらい潜在的な競技者は全国で3万名、岡山県でも、400名はおられると思います。私たちは両方の意味での競技としてのトライアスロンの発展と生涯スポーツとしての楽しいトライアスロンの復旧を両方にはかっていきたいと思っております。以上でございます。

司会
 ありがとうございました。

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